イエローストーン国立公園に入場
ウエストサム・カイザーベイスン
イエローストーン国立公園の南からの入場は、このサウスエントランスから北に進みます。 車窓から見える景色は、焼けた立ち木や倒木に背丈が同じくらいの松の幼木が続きます。 ここイエローストーン国立公園は1988年にキャンプの火の不始末から大規模な山火事となり全米から消防士が集まり消火を試みたが、 自然の力に太刀打ちできず、その後6ヶ月も延焼し続け11月に雪が降り始めてやっと鎮火できたそうです。 アスターリバーのルイス滝が一瞬後方に見えたのを確認し次の目的地ウエストサム・カイザーベイスンに到着です。 ウエストサムの駐車場に入るとイエローストーン国立公園ツアーバスが駐車場に入ってきました。 レトロな雰囲気満載のクラッシックタイプのボンネットバス
は合衆国陸軍が管理していた時代から存在していたそうです。 独特のイエローボディーは観光客の視線を集め、乗客は移動中も口を開けて居眠りなんかしていられません。
ウエストサム・カイザーベイスンの公園内は、比較的活動が穏やかな温泉が多数存在しています。 温度差による色の違いが隣り合っている場所ごとに違っていてイエローストーン国立公園を縮小した感じです。 間欠泉から湧き出す温水は60℃以上あるらしく開拓時代より、釣りをした後この間欠泉に魚を放り込んで自然の厨房としていたキャンパーも居た様です。 それにしてもこれだけ間欠泉が点在しているのならば温泉を楽しむスペースでも作ればいいのにと思ってしまいます。 でも、開拓者時代からお風呂に入る習慣が無いから施設を作っても利用者が居ないのかもしれません。 近づくことはできませんが湖の中にもハート型の間欠泉が見えます。
次のポイントは、ミッドウェイ・カイザーベイスンですが、駐車場に入っても少しも前進していく様子がありません。 しかたがないので入り口あたりからバスを降りて入場口の橋まで歩いて向かいます。 手前にあったエクセルシオールガイザーも気泡が噴出していて大きな温泉浴場の様です。(ちなみにガイザーとは、間欠泉のことです。)
しかし、本日の最後の観光スポットのミッドウェイ・カイザーベイスンの間欠泉群の中には、イエローストーン最大の温泉ホールで 直径113mもある巨大なプリズム温泉のグランドプリズマティック・スプリングスがあります。観光客用の木道からはその全体像が伺えません。 添付した衛星画像からグランドプリズマティック・スプリングスと靴の形に見える木道からその大きさが解ります。 立ちこめる湯気の合間からきれいなエメラルド・ブルーの温泉とオレンジ色の外郭が見えエメラルドのブローチ飾りの様です。 こんなところにも餌を求めて小鳥が集まっています。噴出す湯には有害な物質は入っていないみたいですね。
まだまだ明るい夕刻の17時にウエストイエローストーンの街に入りました。 広さで言えばビレッジ(村)と呼ばれても反論できない程の小さな領域にウエスタン調の建物が連なり早く散策したい程、興奮しています。 今日からの宿泊は、クラブハウス イン ウエストイエローストーンです。施設の中には15mぐらいのプールもあります。 夕食は、18:30からですが、チェックインを済ませると激しい頭痛が襲ってきました。
夕食までに改善させようと頭痛薬を半分飲んだのですが、直後に寒気が襲って激しい身震いが起こりベッドの中で数分間が過ぎました。 同行者の方に後から聞いて解ったのですが、どうやら高山病に掛かったみたいです。 写真撮影に夢中になり離れた同行者に追いつく為、小走りを繰り返したので少々酸欠状態になっていたみたいです。 ディナー会場のレストランまで150mほど歩いていくうちに頭痛も無くなり気分も回復できたみたいでよかったです。
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ディナーは、ブランチというレストランで、入り口に昔に活躍していたであろうと思われる寝台列車が、内装を復元した状態で展示されています。 寝台車は階級別にレイアウトされていて1車両の中にファーストクラスからエコノミーはては、錠前が付く監獄まで組み入れた特別仕様です。 時間も早かったのでハッピータイム設定でアルコールの低料金サービスにメンバーのピッチも進みます。 私は、病み上がりでもあったので今日は、白ワインは1杯に抑えておきました。 このレストランの盛り付けは、ベアークローをかたどったチキンとアスパラの盛り付けですが、見栄えより味付けにチカラを注いで欲しいかな この街には随所にバッファローのボディーをキャンパスにしたアートが点在しています。(ちょっと多すぎる) レストランからスーパーマーケットを目指して途中のショップをウィンドーショッピングしていきますが、各店舗のレベルの高さには感動します。 何といっても店舗ごとの芸術センスが高く、アーティスト集団が経営しているのではないかと思ってしまいます。 今夜は、早めに休もうと思うので、”入浴後の一杯”のワインを購入してクラブハウスに戻ります。 ぐっないっ!(good night!)
今日のツアーは、9:00の出発ですので、早めに起床してウエストイエローストーンの街を散策に出掛けます。 観光客が居ないウエスタン調の街並みは、眺めているだけでも楽しくなってきます。 ガソリンスタンドに電線や外灯、マクドナルドの店舗も街並みの景観を崩すことなく溶け込んでいます。 アスファルト道路は、西部劇によくある店を出ると砂埃が草ボールを転がすような情景は想像できませんが、 裏の路地に入ると個人経営のモーテルや、すごく質素な造りの掘っ建て小屋の様な家屋もあり情緒があってとてもいい感じです。
朝食は、マクドナルドよりも質素なメニューですが、街のカフェを探してモーニングセットを注文しても大して変化は無いかもしれません。 だからといってイタリアンや中華、日本食等のお店は街中を散策していても見当たりません。
さすがアメリカと思えるのが、前方を走るキャンピングバス2台で、双方共に普通乗用車を牽引しています。 通常、普通乗用車がキャンピングキャビンを牽引する姿が一般的ですが、考え方が斬新です。 まさに移動式住居が自家用車を所有する当然の姿を実感させられる光景です。
本日、最初の目的地はファウンテンペイントポットで日程では昨日の最後の観光スポットだったところです。 バスの出発時間は、9:00だったのですが、ここに到着するころには10:00になろうとしています。 もう1時間ほど早ければ、野生動物にも遭遇できるチャンスがあったかもしれませんが、なんにせよツアーですから仕方ないです。 ファウンテンペイントポットはローワー・ガイザー・ベイスンにある泥の噴出する泥壷で、ボコボコと泡が出ています。 状況を理解していないと、ただの焼け残った枯れ木の乱立する汚れた泥地帯を歩いているだけにしか見えないでしょう。 枯れ木は、地熱のために枯れ長い年月をかけて木の細胞に硫黄と炭素が入り込み化石化しているという自然界の芸術作品です。
ここら辺一帯は、間欠泉が集中している地帯で、オールドフェイスフルガイザーはイエローストーン国立公園内で 最初に名前を付けられた間欠泉ということで世界中でも有名な間欠泉だそうです。 噴き出す間隔が規則的に安定していてまさに昔からフェイスフル(=忠実な)ガイザーだそうです。 最大の間欠泉は、アイスランドのゲイシール(Gaysir)で間欠泉を意味するガイザーの語源にもなっています。 ちなみに世界的には、三つの有名な間欠泉がありもうひとつは、ニュージーランドのロトルア間欠泉です。(ツアー中に迷子になった
) 到着して5分程でオールドフェイスフルが噴出するという情報が入り場内には、待ちわびる観光客が周囲を取り囲んでいました。 間欠泉が湯煙を噴出しましたが、間近で警戒していた割に不発のような状態でした。 掲載写真は、帰り間際にビジターセンターの中から撮影したオールドフェイスフルガイザーですか、 これを見なかったら印象にも残らない間欠泉となっていたことでしょう。
トレイル沿いの間欠泉は、活発な噴出を数mほど吹き上げるガイザーもあれば、静かに哀惜の経過を重ねる温泉池もあり、 活動を停止した噴出口まで舗装道や木道の続く公園内の至る所で様々な顔を覗かせています。 それぞれに名前がついていますが、中でもモーニンググローリー
は鮮やかな緑色の中心部から外郭までの黄色のグラデーションが 鮮やかで、その色の正体は、温度によって異なるバクテリアにより色づいているそうです。 イエローストーン国立公園の間欠泉の殆どがこのバクテリアたちのおかげで美しい芸術作品のごとき色彩を維持しています。 インディアンが語り継いだ”黄色い石のある川”の正体を確認できた感じがします。 直射日光が襟足を直撃する中、ジャケットのフードを被りながらモーニンググローリー(朝顔)
までの約1.5Kmを往復すると 間欠泉を巡る途中で数匹のリス
の歓迎を受けます。とても愛らしいキャラクターです。 往復すると1時間ほど掛かる舗装道を猛暑により体力を奪われた妻の足取りは遅々として進みません。 集合時間に間に合う様に必死に歩いてきたのですが、焦ってきた私達とは対象に集合場所では割とまったりとした状況に安堵しました。 ここでの昼食は、バイキング方式のビュッフェスタイルですが、この地域一帯では、どうしてもハンバーガースタイルは外せない様です。
次にトイレ休憩として立ち寄ったイエローストーンレイクにある老舗のレイク・イエローストーンホテルで小休止です。 玄関前には、ウエストサムで見かけたクラッシックイエローバス
が停車しています。 淡い黄色に彩られたホテルに黄色いクラッシックなバス
は宣伝効果もありそうです。
旅行記録が延々と続きますが、このイエローストーン国立公園は、間欠泉だけが有名な訳ではありません。 すっかり忘れられていますが、野生動物との遭遇できることが魅力的な国立公園です。 本来、ティートンから出没してほしかった待望の大型野生動物に遭遇することができました。 バスが最初に見かけたのは、木陰に休むバッファロー
のおしりにまとわり付く虫をはらう尻尾を動かす姿です。 初めての遭遇がこんなに残念な遭遇なのかと落胆して進むバスの前方に渋滞する車列が見えます。また工事かな? 渋滞を序々に進行しヘイデンバレーに近づくと広がる草原に無数のバッファロー
があちらこちらに見られます。 バスを出ると前方にレッドブル
のデザインを思わせ砂塵を巻き上げる喧嘩頭突きが展開されています。 最高の一枚が撮影できて気分は最高潮に達しています。 間近に迫ってくるバッファロー
は車列の前方を塞いで自動車に体当たりを仕掛けそうな勢いです。 威嚇の態度を目の当たりにしながらも警戒心の希薄な家族がカメラを向けてバッファロー
の機嫌を昂ぶらせています。 ここに至るまでに随分じらされましたが、迫力のある写真を収めることができました。
ヘイデンバレーから渋滞を抜け出して数百mほどのところにあるマッド・ボルケーノ・エリアに到着です。 こちらでは、ドラゴン・マウス・スプリングという長い空洞の奥から噴き出すドロドロの泥沼噴出が見られます。 あたりにたち込める硫黄の臭いが鼻を刺激します。 沸騰した泥の流動体がそれぞれの泥壷で脈動し大自然の息吹を感じさせてくれます。
眼下には、先程のバッファロー渋滞
がさらに延びて、駐車場あたりまで繋がっています。 このスポットは、高台から見下ろすヘイデンバレーの彼方に居るバッファロー
が黒点にしか見えません。 この時、300m程の彼方に川を渡るバッファロー
の群れを確認したので、以前アラスカのデナリ国立公園での教訓から 今回の為に30倍最大で撮影できるデジカメ
を購入しました。その実力を発揮する場面が訪れました。 肉眼でも確認しずらいバッファロー
に最大望遠で挑みます。 一脚延長ポールの”XSHOT”で手振れを防止して呼吸を止めてビューモニターに集中します。 手前の松の木にピントが合ってしまいましたが、野生を実感できる一枚が撮れたと思います。如何でしょうか
今日の観光スケジュールも終わり昨日と同じレストランでのディナーです。 昨夜あったハッピータイムサービスが今日は無いと聞いたツアーメンバーは、現地ガイドのチコさんに交渉依頼して 今日のアルコール代金も半ば強引に割引価格にさせました。ハッピータイムですので19時までのサービスです。 残り時間は20分もありませんが、3杯目分ぐらいまで先を見越した注文が飛び交います。(失笑)
他の方々の素性は、お住まいの所在地ぐらいしか解らないのに私たちの素性は、東京オリンピックからの誘導尋問により 年齢も暴露され、質問攻めで仕事内容の詳細まで根堀り葉堀り聞かれ丸裸状態にされてしまいました。 それぞれに個性の強い人たちばかりで圧倒されっ放しです。 お料理の内容は白身魚をライスの上に載せて蒸したメニューですが、昨日と同じアスパラの爪を模したデザインです。 コメントの予想は付くと思いますが、料理に芸術の高さは求めていません。それよりも味覚に重点をおいてほしいのですが・・・
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食後は、ショッピングの時間です。 お持ち帰りできないお土産類を撮影だけで済ませキャスターバックに収まりそうな土産を探します。 小動物の毛皮も調度品に加工する技術があれば購入したいほど綺麗な風合いの物もあります。 残念ですが、さすがに壁掛け等は持ち帰れそうにありません。 Tシャツやマグネット、ハックルベリーの瓶ジャムなどのお手ごろ価格の商品で妥協しておきます。
今朝は、ウエストイエローストーンの裏路地の散策です。早朝から出歩いている観光客は殆ど居ません。 こんなに早朝から出歩くと素敵な景色が撮影できます。野生動物に遭遇できればこの上ない喜びが得られるのですが 街なかには、ゴミを回収する清掃車や出勤前の乗用車とガソリンスタンドで給油する大型トラックなどの働く人たちの姿をまばらに確認できます。 本日も9:00の出発です。今日は、公園内の北側を周るアッパーループで出発してから数分のところでオスのエルク
に遭遇しました。 まだ若いので体中痛々しい傷あとが見られます。縄張りから追い出されたでしょうか心なしオドオドしている様にも見えます。
次は、ノリス・ガイザーベイスンです。国立公園の中では2003年以降に活動が活発化し大噴火が危惧されるポイントです。 緑の森の中に水蒸気が立ち昇り所々に枯れた木が立っている不思議な光景です。 立ち上る蒸気は酸性を帯びておりカメラに付着した水分は除去しないと赤褐色のレトロ調に変化してしまうそうです。(早い話 錆びるんですけどね) 活発な間欠泉地帯を巡る木道をビデオで撮影している白人の方が居ますが、帰宅し思い出に浸ろうとしてイラつくことでしょう。 再生された映像には、美しい情景に混ざって耳障りに叫びまくる中国語を聞き続けなくてはならないのですから、”ああ無情”の一言です。
こちらは公園北西部に位置するイエローストーン国立公園内でも有名なスポットのマンモスホットスプリングスです。 それぞれのポイントには名前が付いていますが、地底にも事情があり時間とともに変化し既に岩の塊になっている所もあります。 一行は、アッパーテラスの駐車場からマンモスホットスプリングス内の木道を巡りながら、この不思議な景観を楽しみます。 流れ出る温泉に含まれている石灰分が長い年月の間に蓄積され、白い棚田のように幾重にも重なる温泉プールを作り上げています。 メインテラスから下っていくとイエローストーンのレンジャーたちの居住区や公園事務所のある地区が見えてきました。 尖った形状のリバティーキャップから奥に入っていくとパレットスプリングという活動が盛んなエリアに進みます。 地底から噴出した石灰質の造形が太陽光に照らし出されて白亜のモンスターの様に迫ってきます。 次に訪れることがあっても同じ様相をしているとは限りません。枯れて別の場所からの新たなモンスターの噴出口に侵略されているかもしれません。
今日の昼食は、マンモスホットスプリングホテルの横にあるテラスグリルでサンドイッチスタイルのメニューです。 スライスされた牛肉とサラダとのバランスも良く満足のいくお食事ができました。 イエローストーン内で宿泊するとしたらここが一番快適かもしれません。でもお土産や街の散策もしたいのであれば ウエストイエローストーンでないと夜はどこにも出掛ける場所がありません。
バスはアッパーループを時計廻りに暫くの間走り続けます。視界のあまり良くない森の中を走行していると崖の上に道路を見下ろすヤギの様な姿を目撃しましたが 停車できるスペースも無く無情にも走りすぎて往きます。その後も延々走り続けていると渋滞が発生しました。細い山道を”関わるんじゃねぇ”といわんばかりの 孤独なバッファロー
がゆっくりと歩いています。左右を崖に遮られて緩やかな場所に辿りつくまで観光客の晒し者となる運命です。 バッファローとお別れすると、やがて尾根伝いに走るようになり所々に停車スペースがありますが、停車する理由も無く通り過ぎます。 車窓にはタワールーズベルトの雄大な景色や草原の連続で、気持ちの良い高原ドライブコースを満喫することができました。
マンモスホットスプリングスから約一時間半、車窓の景色にもそろそろ飽きてきたころ再び始まる渋滞に期待が高まります。 バスから見下ろす茂みの向こうに人々が出入りする姿が確認できます。 少し離れたY字路の脇にバスを停車したのでなだらかな傾斜を一気に駆け上がりエルクの見える位置まで移動していきます。 木々の間から見えるくぼみには立派な角を携えた2頭のエルク
の雄が草を食んで居ます。 松の林のぬかるみを倒木や枝を越えて数mの位置まで近づきます。 こちら側は大きな倒木があり2mほど近づいても安心なのですが、向こう側に見えるタイ人の様な少年が草むらに座り込んでいるのが気になります。 縄張りに入り込んでいるという意識が希薄で警戒心が無いにも程があります。撮影にも写りこんで邪魔ですが、向こうから見ればこちらが邪魔かもしれません。
鹿〜し、仲間も居ないこの場所から離れようともせずにくつろぐ2頭の雄
がこの後、如何なる展開となるか勘ぐってしまうのは考えすぎでしょうか。
イエローストーンもいよいよ最後の観光ポイントとなってしまいました。 バスを降りて階段を下るとここだけが異空間のフォログラム映像で作成された立体映像のようでした。 最後に驚かされたキャニオンビレッジのイエローストーン版グランドキャニオンの壮大さにはびっくりです。 それにしても国立公園内で、これほど多彩な場所が次々に展開されるとは下調べが足りませんでした。
旅行記事を編集していて気付いたのですが、現地で見られなかった野生動物がなんと多かったことかと 気付けばここで見たのはバッファローとエルクだけ やれやれ トホホ キャニオンビレッジで夕立のような雨に遭遇するまでは天気には十分すぎるほど恵まれたのですが、出会いには恵まれませんでした。 雨に呼び出された様に帰路の車窓では、エルクの群れに遭遇します。 その先でさらにまた先で、もうエルクは十分ですので別の檻を空けてほしいと要求します。
イエローストーンに来て3日間、ホテルまでを往復するたびに巣の存在を確認しながらも一向に姿を捉えることができなかったのですが 最後に巣の前を通過する際にバスの周囲を飛来する3羽の影を見かけました。チャンスが訪れたと喜び停車の依頼を叫びます。 バスが200mほど先で停車すると3羽が空中戦を繰り広げています。どうやら巣の中に卵かヒナがいて親鳥が外敵からの襲撃に応対している様です。 皆がバスから降りて撮影会の始まりですが、どうやら目まぐるしく移動する飛行物体に目で追うのが精一杯の様です。 私達夫婦は、それぞれに巣に降り立った一瞬を逃さず撮影できました。
その後、離れた立ち木で警戒する鳥
の姿を撮影しましたが、次の襲撃も開始されず乗客はバスへと引き返します。 ”戻りましょう”と弱気な私が戻ろうとするとガイドのチコさんは、”まだ写真が撮れていないでしょう。待ちましょう” と言ってくれましたが、さすがに気が引けたのでカメラ画像をチェックして、鳥の正体がオスプレイ
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(ミサゴ)だということと 撮れていることを確認してチコさんと戻りかけたところに運転手のペギーさんが連れ戻しに降りてきました。 バスに戻ると妻が戻りの遅かったことを激しく非難してきますが、前述のとおりで私が意地を張っていた訳ではありません。
ウエストイエローストーンに戻ると度々のエルク停車で遅くなったのでレストランの反対車線にバスを横付けで夕食となりました。 まだ19時になっていませんので恒例のハッピータイムサービスを強要します。 店側にしてみれば客の入りが少ない日曜日の込み合う前のサービスのつもりだったのでしょうが、この日本人の集団は イエローストーンの狼よりも貪欲に襲い掛かる集団と思っていることでしょう。 例によって最初からハイピッチで赤と白のワインの注文が飛び交います。 今回は、ビールを注文するコールが聞こえません。どうやらここのビールはあまりおいしくなかった様です。 今日の料理では、アスパラは爪の盛り付けにはしなかった様です。 夕食を終えるとそれぞれの家族で夜の街に出掛けて行きます。 私達も前日までに目星をつけていた土産店や昨日閉まっていた店などを回りますが、さすがにもう見飽きてきた感もあります。 店側も21時頃になると次々と閉店の準備をしながら客の対応をして、早めに扉を閉めるタイミングを計っている様です。 私達も荷造りをして移動の準備をしなくてはならないので大人しく退散します。