京都3日目、本日の予定は、京都駅の南を散策することになっています。駅中のホテルでの朝食から始まりますが、 昨日の朝食で混雑していた状況を考慮しオープン5分前から並びましたが、席を確保するのも苦労する状況です。 後から来た宿泊客は、席が空くまで料理も取れない状態で並んでいます。早くから並んで正解でした。
荷物をフロントに預け歩いて東寺へと向かいます。今日は日曜日で路地のあちこちでフリーマーケットが開かれています。 東寺の境内でも多くのテントが商品を並べています。紅葉している様子は殆ど見られず五重の塔をバックに来場した記録を残します。
一旦、駅まで戻るとJR奈良線で東福寺駅に向かいます。皆の目的地は同じですので、狭い歩道をはみ出すように 東福寺の仁王門前まで進んでいきます。 参列は色づく楓の間から見える通天橋の紅葉ポイントで停滞します。 東福寺のパンフレットやJRのCMでも必ず紹介される場所で皆が順番に撮影して列の流れはなかなか進行しません。 場内に入場すると通天橋に続く回廊に入りますが、紅葉の見える西側は流れが滞っていて東側の半分で人々の往来が行われます。 通天橋の欄干まで行こうと試みますが、スマホをかざす人たちがひしめいて撮影したところで人の手が写り込むので断念します。 庭園内へと進みますが、雑踏を写り込ませない方法を駆使するのも至難の業です。 色づく木々のグラデーションがとてもきれいですが、撮影したい場所からなかなか移動しない人に苛立ちます。
東福寺から伏見稲荷へは1駅分の距離ですので伏見稲荷まで歩いていきます。 鳥居まで続く参道は、出店が並び破魔矢を手にする観光客などでお正月の様な雰囲気です。 広い境内には、外国人が多く中でも中華系の集団が目立ちます。 千本鳥居の内部は、ガイドブックで見るより老朽化した鳥居が多く避けて撮影するのが困難なので観光客を被せて撮影します。 参道の稲荷寿司が目に留まり寂れた食堂で早めの昼食をとりJR奈良線の稲荷駅から宇治へと向かいます。
宇治駅に降り立つと地図を頼りに宇治橋方面に進み南下していきます。 宇治茶を前面に推し出した商店街を抜けると平等院公園内に入ります。
宇治平等院は、2年前に屋根の葺き替え・柱などの塗り直し修理が行われ建立当時の朱色が復元されています。 紅葉は進んでいませんが改装された鳳凰堂の荘厳な風格に圧倒されます。 写真撮影もそこそこに、平等院ミュージアム鳳翔館にて鳳凰堂中堂内に展示されていた雲中供養菩薩像の数々の木像や 扉壁画等の美術品を鑑賞していきます。 さすがに3日目ともなると疲れも蓄積しています。 ミュージアム上階の休憩所で鳳凰堂の屋根に金色に輝く鳳凰像を見ながら疲れた足を休ませます。
平等院を離れ宇治川の中洲を経由して対岸の宇治神社へと向かいます。 宇治川に掛かる朱塗りの橋を渡ると橋のたもとに源氏物語を模した石造が目に付きます。 宇治神社から宇治上神社を経て宇治市源氏物語ミュージアムに入ります。 平安時代に紫式部によって書かれたドロドロした源氏絵巻の宇治十帖がぎこちない絵画により再現されています。 この後には、ライトアップに向かう予定ですので時間の許す限り鑑賞します。 帰り際商店街の茶団子屋で茶団子に抹茶セットを頂きながら今後の予定を練り直します。
宇治駅から京都駅に戻るとバス停から永観堂を目指しますが、バス停からバスに乗り込んでも駅のロータリーから なかなか抜け出すことができません。日曜日の夕刻の駅前は信号が変わってもバスは全く動きません。 20分程かけて駅前を抜け出しますが、バスが清水道を通過する時の車窓から見る歩道の混雑状況は路面が見えない程です。
当初の目論見から大きく外れた到着時間に境内外まで続く長〜い観覧希望者の列に圧倒されます。 おそらく予想する列の長さの10倍の長さと思って戴ければ、今後の状況に納得してもらえるでしょう。 列に並んで落ち着いたところで妻がトイレへと列を離れ戻ってくると不安が蓄積してきたのか帰りの方法を確認します。 もしも、バスに乗れなかったら、新幹線に間に合わなかったら、と自身の不安を繰り返し問い合わせてきます。 バスに乗れなかったらタクシーで駅までいくから大丈夫と諭しますが、マイナス思考の妻は最悪の状況しか口にしません。 あまりのしつこさに一喝を入れ黙らせると周りのカップルとの温度差を感じる険悪な状態で門前まで進みます。 鑑賞してから帰るまでの時間配分に不確実な自信のまま境内を鑑賞していきます。 苛立つ感情のままではライトアップされた紅葉の写真も良いアングルを探す気も失せています。 帰りの時間となりました。今日中に自宅に帰宅できる新幹線の出発時刻までは、1時間30分あります。 永観堂に最寄のバス停を探しますが、バスは一向に来る様子はありません。 そうこうしているうちに1台の空車のタクシーが近づいてきました。 ためらうことなく手を上げ最寄りの駅を依頼して地下鉄まるたまちまで辿り着き京都駅近郊に降り立ちます。 駅中ホテルに預けた荷物を受け取ると最後の2個となった駅弁を買うと新幹線に飛び乗ります。 妻の不安はプラス思考のだんな様により簡単にクリアされましたが、当の本人は何事も無かった様に平然としています。 こんなに臨機応変に対応できる存在にもっと感謝の気持ちを表してほしいものです。